28th Rare Earth Research Conference (28th RERC) Large spectral difference in triboluminescence and photoluminescence of Tb(III)/Eu(III) coordination polymers
この度、28th Rare Earth Research Conference (28th RERC)でBest Poster Presentationに選出して頂き大変光栄に思います。 本発表では、希土類錯体ポリマーの粉砕による発光(トリボルミネッセンス: TL)と光照射による発光(フォトルミネッセンス: PL)の関係に着目し、その励起メカニズムの違いついて報告致しました(Y. Hirai, et. al., Angew. Chem. Int. Ed., 2017.)。X線構造解析の結果から、TL強度は分子間のパッキング様式に強く支配されており、PL効率とも相関が見られないことから、それぞれ異なる励起プロセスを経由して発光していることが示唆されました。実際に希土類イオンを混合した系においては、有機・無機・錯体を通じて初めてTLとPLで明確に異なる発光色が観測されました。上記の結果から、粉砕時には光捕集アンテナ部位(有機配位子)と発光部位(希土類イオン)が同時に励起されると考えました。これらの分子は、機械刺激による発光メカニズムを解明する糸口になるとともに、励起方法に応じて発光色が変わる新しい機能性材料としての展開が期待されます。
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